糖尿ライフ.com

30代で糖尿病と診断された元サラリーマンがお伝えする、糖尿病と一緒に生きていく人の為の情報ブログ

*

肉を大量に食べると糖尿病リスクが上がる?

   

血糖値を上げないよう、日々の食事に気を付けている人もいらっしゃると思います。

かく言う私も、糖尿病になってからは、食生活を見直し高血糖にならないよう、口にするものには気を遣うようになりました。

血糖値を上げるのは、

 

糖質

 

です。

 

白米
パン
麺類

 

などの炭水化物を筆頭に、

 

清涼飲料水
お菓子

 

など甘みのあるものに多く含まれています。

私の場合、特に白米の血糖値上昇力はすさまじく、大盛ご飯を食べようものなら、食後の血糖値は軽く

 

300mg/dlオーバー

 

なんてこともあるほどです。

ですから、良好な血糖値コントロールのために随分糖質を控えるようになりました。

でも、糖質を取らなくなるということは、そのぶん摂取エネルギーが減ってしまうということですから、代わりに何か食べないといけません。

では一体、何をよく食べているかと言いますと

 

肉と野菜

 

です。

栄養不足にならないよう、以前と比べモリモリ肉と野菜を食べるようになりました。

でも、最近ちょっと気になるニュースを目にしました。

 

スポンサーリンク

 

肉の食べ過ぎは糖尿病リスクが上がる?

シンガポールで約63,000人のアジア人を対象として行われた調査によりますと、赤身肉やハムやソーセージなどの加工肉を食べ過ぎると糖尿病の発症リスクが上昇することが判明したそうです。(https://www.duke-nus.edu.sg/news/eating-meat-linked-higher-risk-diabetes

なんでも、赤身肉をたくさん食べたグループと少しだけ食べたグループとで比較した結果、たくさん食べたグループの方が約23%も糖尿病発症リスクが上昇したというのです。

 

糖尿病発症リスクが23%上昇!

 

この数字がどれだけ脅威なのかは判断が難しいところですが、少なくともリスクが上昇することは間違いないので非常に気になります。

一方、赤身肉を魚や鶏の胸肉、大豆などの植物性たんぱくに置き換えると糖尿病リスクが低下したという結果も併せて出ているそうです。

過度に恐れる必要は無いと思いますが、一体どういうことなんでしょうか。

 

タンパク質って血糖値を上げないんじゃないの?

でも、そもそも血糖値を上昇させるのは、

 

糖質

 

であって、

 

タンパク質である肉はいくら食べても問題無いのではないか?

 

という素朴な疑問が沸き出てきます。

これは、一体どういうことなのか?

調べてみますと、なんでも肉に含まれている、

 

ヘム鉄

 

という物質が、インスリンを分泌する唯一の組織である、

 

膵臓のβ細胞

 

にダメージを与えるというのです。(関連記事:膵臓の機能って回復するの?その方法は?

 

糖尿病患者にとって膵臓のβ細胞は、守るべき臓器の中で最重要部位と言っても過言ではありません。

β細胞が死滅してしまうと二度と元には戻りませんので、

 

いかにこのβ細胞に健康で長生きしてもらうか!

 

ということが糖尿病の予防や悪化させない重要なポイントとなります。

でも、この大切なβ細胞に直接悪影響を及ぼすのが、

 

ヘム鉄

 

であり、

そのヘム鉄を多く含んでいるが、

 

赤身肉や加工肉

 

という訳なのです。

いくら血糖値を上げないからと言って、バクバク肉を食べ過ぎると、なんとなんと、肝心要のβ細胞がやられて、糖尿病リスクが上昇してしまうということなんですね。

 

ひぇーーーーーー!
マジっすか?
そんなこと知らずにガッツリ肉ばっかり食べてましたよ~。
しかも赤身肉・・・(涙)

 

スポンサーリンク

 

ところでヘム鉄ってなに?

β細胞にダメージを与えるヘム鉄って一体なんなのでしょうか?

よく、

 

「鉄分をちゃんと取りましょう!」

 

と言われているあの鉄分とは違うのでしょうか?

 

ヘム鉄とは・・・

鉄分の一種のことで、主に肉や魚などの動物性食品に多く含まれています。

一方、同じ鉄分の中でも、

 

非ヘム鉄

 

というものもあり、こちらは野菜や海草、大豆などに含まれています。

つまり鉄分には2種類の鉄分があるということです。

ちなみに何が違うかのと言いますと、

 

ヘム鉄・・・吸収力が高い
非ヘム鉄・・・吸収力が低い(ヘム鉄の1/5程度)

 

ということが主な違いです。

ですから、

 

ヘム鉄 = 鉄分

 

という解釈で問題ありませんね。

 

ヘム鉄の多い食べ物ってどんなものがある?

摂り過ぎると膵臓のβ細胞に悪影響をもたらすとヘム鉄。

一体どのような食品に含まれているのでしょうか?

 

<ヘム鉄が含まれている食品例と含有量(mg/100g)>
豚レバー     13mg
鶏レバー     9mg
ビーフジャーキー 6.4mg
馬肉       4.3mg
鴨肉       4.3mg
しじみ      4.3mg
牛レバー     4mg
あさり      3.8mg
コンビーフ    3.5mg
フォアグラ    2.7mg
牛ひれ肉     2.5mg
牛もも肉     2.5mg
かつお      1.9mg
豚ひれ肉     1.1mg
豚もも肉     0.7mg
豚バラ肉     0.6mg
豚肩肉      0.6mg
豚ロース肉    0.6mg

 

なるほど・・・

こうして見てみますと、しじみとあさり以外は全て赤い食品となっていますね。

ざっくりいうと赤身の食材には要注意ってことですね。

でもちょっと気になるのが、普段よく食べている豚肉のヘム鉄の含有量が他の食品と比べて少ないことです。

にもかかわらず、食べ過ぎは膵臓へ悪影響を及ぼすということであれば、レバーや牛肉などは、より気を付ける必要がありますね。

 

まとめ

良好な血糖値コントロールの為、糖質の代わりに肉を多く食べるようにしていましたが、赤身肉の食べ過ぎには注意が必要です。

なぜなら赤身肉に含まれているヘム鉄の影響で糖尿病のリスクを上げてしまう可能性があるからです。

とはいうものの、普段の食事から完全に外す必要は無く、適度に非ヘム鉄食品である鶏胸肉や大豆、魚などに置き換えれば糖尿病リスクを抑えることは可能です。

一番いけないのは、ヘム鉄を多く含んだレバーや赤身肉ばかり食べてしまうこと。

脂身が少なく一見、ヘルシーに見える赤身肉ですが、思わぬところにリスクが潜んでいますので食べ過ぎにはくれぐれも注意しましょう。

 

スポンサーリンク

 

 - 食事