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グリコアルブミン(ga)って何?正常値は?

      2016/05/21

糖尿病の治療を行うにあたって、血液検査は必須項目です。

 

なぜなら、今の血糖の状態がどうなっているか、過去の血糖状態はどうなっていたかを知るためには、血液検査をしなければ分からないからです。

 

食事療法や運動療法、そして、薬物療法などの効果が出ているかどうか、治療方法を今後どうすれば良いかなど、血液検査の結果次第で変わってきますので当然ですね。

 

糖尿病の血液検査の項目でよく知られているのは、血糖値とHbA1cです。

 

血糖値は、検査時点での血糖値がわかり、HbA1cは過去1~2ヶ月の血糖状態がどうであったかが確認できます。

 

私の場合、検査前に食事をしたりしなかったりと、バラツキがありますので、血糖値は参考程度で、重要視しているのは、HbA1cの数値の方です。

 

HbA1cが前回よりどうなったかとても気になりますし、日々の努力や怠慢が数値として現れますので、楽しみでもあり、怖くもあったりします。

 

私のよくあるパターンなのですが、検査前になると、「いつもより少し運動しよう」ですとか、「少しお酒を控えよう」、「もう少し食事改善しよう」など、直前にやっても、あまり数値には表れてこないのにやってしまうことです。

 

HbA1cの数値には表れなくとも、多少の努力は行っているのですから、何か目に見える数値があれば良いのになと、思っていたら、

 

ありました!

 

HbA1cより短い期間の血糖状態が分かる項目が。

 

その名は、

 

グリコアルブミン

 

あまり聞きなれない項目ですが、今回は、このグリコアルブミンについてお伝えします。

 

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グリコアルブミンって何?

グリコアルブミンの「グリコ」とは、物質が糖と結合して「糖化」してしまったもののことを指します。

 

ですから、「アルブミン」が「糖化」したものが、「グリコアルブミン」と言う訳です。

 

では、「アルブミン」とは何でしょうか?

 

「アルブミン」は、一般的に肝臓で作られるたんぱく質の一種で、血液中に存在しているたんぱく質の約67%を占めています。

 

血液中の様々な物質を運んだり、体液の濃度を調節する働きを持っています。

 

このアルブミンが、血液中に流れているうちに少しずつ糖と結合していって「糖化アルブミン」、すなわち、グリコアルブミンとなるのです。

 

グリコアルブミン = アルブミン(たんぱく質) + ブドウ糖

 

グリコアルブミンで何がわかるの?

グリコアルブミンもHbA1cと同じく検査当日の血糖状態に左右されないで、過去に遡って血糖状態がどうだったかがわかる検査です。

 

直近2週間(~1ケ月)の平均血糖状態が分かります。

※グリコアルブミンの半減期は17日程度

 

血液中のすべてのアルブミンのうち、グリコアルブミンがどのくらいあるか%で表します。

 

総アルブミンに占めるグリコアルブミンの割合が多ければ多い程、高血糖状態が続いていたと考えられます。

 

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グリコアルブミンの正常値は?

グリコアルブミンの正常値は、

 

■健康な人は11%~16%

■妊娠中は15.8%未満

■血液透析患者は20%未満

 

です。

 

グリコアルブミンの検査値(%) = グリコアルブミン量 ÷ グリコアルブミンを含むアルブミン総量

 

<グリコアルブミンの数値の見方>

優       17未満

良       17~20未満

可(不十分)  20~21未満

可(不良)   21~24未満

不可      24以上

 

グリコアルブミンとHbA1cの違いは何?

食事療法や運動療法、薬物療法などの血糖コントロールの治療を行いますと、数値は、

HbA1cもグリコアルブミンも下がってきますが、HbA1cがゆっくり少しずつ改善されるのに対して、グリコアルブミンは、素早く大きく改善していきます。

 

従って、HbA1cでは、分かりにくい血糖の状態も、グリコアルブミンの値を調べると、1~2週間の血糖の状態がどうだった確認することが出来ますし、検査の直近の頑張った努力もちゃんと数値に反映されます。

 

また、薬物療法を始めた時や薬の種類や量を変更を変更した時にも、すぐに効果を判断することが出来るのもグリコアルブミン検査の良い点です。

 

グリコアルブミンの検査結果の注意点

グリコアルブミンの検査結果は、その時の患者さんの状態によっては、実際の血糖状態と異なる結果が出ることがあります。

 たとえば、

・ネフローゼ症候群

・甲状腺機能障害

・高度肥満

・高度痩せ

・栄養不良

・肝硬変

・ステロイド薬の投与

 

などの状態になっている場合、グリコアルブミンは、異常値を示すことがありますので、数値を鵜呑みにしてはいけません。

 

まとめ

グリコアルブミンは、過去1~2週間前の血糖の状態が確認できます。

 

HbA1cがゆっくり変化していくのに比べ、グリコアルブミンは素早く変化していきますので、より早い段階で治療の効果を見極めることが出来ます。

ですので、このグリコアルブミンが将来的に糖尿病の検査の中心的存在になると考えられています。

私のように、検査日が迫ってくると普段よりあれこれやりだすような場合でも、HbA1cと違ってちゃんと数値に反映されるがうれしいですね。

 

今度、検査項目にグリコアルブミンを追加してもらえるようお願いしたいと思います。

 

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