糖尿ライフ.com

30代で糖尿病と診断された元サラリーマンがお伝えする、糖尿病と一緒に生きていく人の為の情報ブログ

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糖尿病の症状の一つ、「多飲」ってどれくらいの量なの?

   

糖尿病は、ほとんど自覚症状の無い病気です。

 

しかし、注意して見てみると、「のどが渇く」、「多飲」、「尿がたくさん出る」、「だるい」、「やせた」など、わずかな変化ではありますが、体に異常が発生していることに気付く場合があります。

 

中でも、のどが渇いて、大量に水を飲む、いわゆる「多飲」などは、比較的分かりやすい症状として知られています。

 

では、一体どれくらいの量を飲むと「多飲」として判断したら良いのでしょうか。

 

また、なぜ、糖尿病になると「多飲」になるのでしょう。

 

今回は、糖尿病と「多飲」の関係についてお伝えしたいと思います。

 

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糖尿病による「のどの渇き」、「多飲」はどうして起こる?

脱水症状という症状は、ご存知でしょうか?

 

夏場に起こりやすい、あの脱水症状です。

 

実は、糖尿病になると、体の中で脱水症状が起こっています。

ですから、のどが渇いて、たくさんの水分を欲するようになるのです。

 

このメカニズムを、もう少し詳しくお話しますと、

 

糖尿病は、血液中の糖分を上手く吸収出来ずにいる、いわゆる高血糖が続いている状態です。

 

この時に、体内では、どのようなことが起こっているかというと、

 ①高血糖状態を改善しようと、体の各所で血管内に多くの水分が取り込まれる。

         ↓

②血糖値を下げる為に、血管内に増え過ぎた糖分を水分と共に尿として排出しようとする。

         ↓

③通常、水分やナトリウムなど、体に必要な分は、体内に再吸収されますが、高血糖状態の場合、血液の浸透圧が高まっているので、水分の再吸収が充分に行われない。

         ↓

④体に必要な水分までもが、糖分と一緒に尿として排出されてしまい、脱水状態になる。

         ↓

⑤脱水状態の為、強いのどの渇きを感じ、大量の水を欲する。

         ↓

⑥大量の水を飲んでも、また尿として排出されてしまう。

 

という状態になってしまいます。

 

つまり、血糖値が高いままの状態ですと、

 

のどが渇く → 多飲 → 多尿 → 脱水 → のどが渇く → 多飲 → 多尿 → 脱水

 

というような、悪循環を繰り返してしまうのです。

 

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一日の水分摂取量ってどれくらいが適正なの?

人の体の半分以上は、水分で構成されています。

幼児ですと70%、成人ですと、60~65%、老人になってくると50~55%程度が、水分で出来ていると言われています。

 

人の体は、特に体を動かさず、汗をかいていなくても、尿や便、皮膚や呼吸から水分が排出されています。

 

個人差はあるものの、知らず知らずのうちに、一日に約2.3L程度の水分を排出しているそうです。

 

したがって、健康を維持する為にも、一日の中で、こまめに水分を補給することが大切になってきます。

 

では、一体、どれくらいの水分を補給しなければならないのでしょうか?

 

水分は、食事からでも補えますので、その分を差し引くと、

 

およそ、1.5L

 

の水分を食事以外から補給すれば良いそうです。

 

もちろんこれは、平均的な数値ですので、食べた物や、性別や体格によっても変わってきますし、気温が高い時や、汗をかいた時、運動した時など、その時の状況に合わせて、水分摂取量は調節しなければなりません。

 

参考までに、一日に必要な水分量(目安)の計算式を記載しておきます。

※水分量は食事を含めた全水分量です。

 

一日に必要な水分量の目安(ml)= 体重㎏ × 33ml 

 

例えば、体重70㎏の人の場合

 

 70㎏ × 33ml = 2,310ml (2.31L)

 

が、一日で必要な水分摂取量になります。

 

一日で、自分がどれくらいの水分が、必要か大まかでも目安を知っておくのは、大切なことです。

 

多飲の量って、どれくらいなの?

では、糖尿病の症状の一つである「多飲」とは、一体どれくらいの量を飲むことを指すのでしょうか?

 

食事を抜いて、大体1.5L程度が、平均的な水分摂取量ですから、厳密にいえば1.5L以上の水分を摂取するのは、多飲といえます。

 

しかし、個人差もあると思いますので、2L程度までなら、まだ許許容範囲なのではないでしょうか。

 

一般的に糖尿病による多飲の場合、2L以上飲むケースがほとんどで、3L、人によると4Lも飲む人もいるそうです。

 

水分を摂り過ぎると、腎臓に負担をかけるばかりか、水中毒になる恐れがありますので、水分の摂り過ぎには、注意が必要です。

 

水分補給をする時の注意点

一日の必要な水分を摂取する時にも注意する点があります。

 ■一気に飲むのではなく、少しずつ飲む

■カロリーのない水やお茶を選ぶ

■砂糖の入った清涼飲料水は飲まない

■スポーツドリンクなど熱中症対策用の飲料には、砂糖が入っているものが多いので、極力避ける。

■カフェインの影響で利尿御作用の高い、コーヒー、紅茶などは避ける。

■アルコール飲料は、利尿作用が高いので、水分補給には向かない。

 

水分補給と一言で言っても、やみくもになんでも飲めば良いという訳ではありません。

グビグビと、一気に一日の摂取量を飲むのは、かえってむくみの原因となりますの注意しましょう。

 

水筒やマイボトルなどを、いつでも直ぐ手が届く場所に置いておき、こまめに少しずつ摂取するのがおすすめです。

 

まとめ

糖尿病は、初期症状が無い、もしくは分かりにくいと、言われている病気です。

 

それでも、のどが異常に渇いたり、多飲、多尿といった、体調の変化は現れてきますので、日頃より、ご自身の体調に気を配っておくと、早い段階で、病気を発見することが出来ます。

 

水を飲んでも飲んでも、のどが渇く、水を2Lも3Lも飲んでしまうなどの症状が出た時は、糖尿病の疑いがありますので、そのまま放置せずに、早急に病院に行って診察するようにしましょう。

 

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