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コーヒーポリフェノールが血糖値を下げるって本当なの?

      2016/07/10

最近、私は、毎日とは言わないまでも、よくコーヒーを飲むようになりました。

 

朝早く起きて間もない時や、食後の一杯のコーヒータイムは、何とも言えぬ幸せを感じてしまいます。

 

コーヒーに含まれている成分と言えば、カフェインが有名ですが、実は、そのカフェインよりも多い成分があることをご存知ですか?

 

それは、何かと言いますと

 

ポリフェノール

 

です。

 

コーヒーには100gあたり40mgのカフェインが含まれていますが、ポリフェノールは、なんと200mgも含まれているのです。

 

ポリフェノールと言いますとワインのイメージが強いですが、意外にもコーヒーもワインに負けないくらいのポリフェノールを含んでいるのです。

 

そして、このコーヒーポリフェノール、うれしいことに、

 

血糖値を下げる!

 

効果があると言われています。

 

今回は、このコーヒーポリフェノールと血糖値の関係についてお伝えしたいと思います。

 

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コーヒーのポリフェノールって何?

コーヒーにはポリフェノールが豊富に含まれています。

 

このポリフェノールというのは、聞いたことがある方も多いと思いますが、植物が作り出す、

 

抗酸化物質

 

のことです。

 

植物は、紫外線や活性酸素からのダメージを防ぐために、自ら抗酸化物質を作り出して身を守っています。

 

◇赤ワインのアントシアニン

◇お茶のカテキン

◇ココアのカカオポリフェノール

 

など、が有名なポリフェノールですが、その種類は、5000種類以上あると言われています。

 

そして、コーヒーには、

 

クロロゲン酸

 

というポリフェノールが含まれていて、コーヒーを飲むとガンや糖尿病、動脈硬化などの予防に効果があるという研究結果が多くみられています。

 

コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸)の含有量は?

コーヒーに含まれているクロロゲン酸というポリフェノールは、

 

コーヒー、100gあたり約200mg程度、含まれています。

 

これがどの程度の量なのか、ポリフェノールが多く含まれている飲み物で有名なワインと比較してみますと、

 

ワイン 230mg/100g

コーヒー 200mg/100g

 

と、100gあたり、30mg程度しか含有量は変わりません。

 

意外かもしれませんが、コーヒー一杯のむとワインと同等のポリフェノールを摂取することが可能なのです。

 

コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸)の効能とは?

コーヒーポリフェノールであるクロロゲン酸の効能には、

 

・抗酸化作用

・抗ガン作用

・抗肥満作用

・脂肪代謝調節作用

 

などさまざまな効果が認められていますが、

 

この他にも、

 

食後血糖値上昇抑制効果

 

があると考えられています。

 

第23回国際コーヒー科学会議ASICの発表資料によりますと、

 

試験者に脱カフェインコーヒー生豆抽出物(EDGCB)※1をおにぎりと一緒に摂取させたところ、食後30分~120分までの血糖値が有意に低下したと報告されています。

※1脱カフェインコーヒー生豆抽出物(EDGCB)コーヒー生豆を超臨界流体二酸化炭素で脱脂、脱カフェイン処理し、その後アルコールでクロロゲン酸類を抽出したもの。

 

そして、この脱カフェインコーヒー生豆抽出物(EDGCB)は、

 

・糖質分解酵素の阻害

・グルコースの腸管からの吸収を阻害

 

すると考えられており、食後血糖値の上昇を抑制する効果があるということが発表されました。

 

つまり、コーヒーを飲むと、

 

食後の血糖値が上がりにくい

 

ということがわかったのです。

 

この、コーヒーポリフェノールの研究は、現時点でも進められていて、血糖値を著しく下げる効果があるかどうかは、まだわかっていませんが、少なくとも、

 

食後の血糖値が上がりにくい

 

という点では、糖尿病患者にとって良いニュースだと言えるのではないでしょうか。

 

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コーヒーの飲み過ぎには注意!

いくら、血糖値を上げないからといって、コーヒーの飲み過ぎには注意してください。

 

なぜなら、コーヒーには興奮作用や精神刺激作用があるカフェインが含まれているからです。

 

カフェインを多く摂り過ぎてしまいますと、不眠やめまいといった症状が現れることがありますので注意が必要です。

 

また、

 

「カフェイン中毒」

 

という言葉があるように、カフェインには「依存性」、「中毒性」があります。

 

カフェインを摂らないと落ち着きがなくなったり、不安や焦燥感に駆られたりしてしまいます。

そして、カフェインを摂り過ぎてしまうがゆえに、

 

◇胃痛

◇胸やけ

◇吐き気

 

などの消化器官にも影響をきたし、

 

◇動機

◇息切れ

◇頻尿

 

など循環器へも悪影響を及ぼしてしまいます。

 

カフェインの1日の摂取量は?

では、一体、カフェインは、1日どれぐらいまでなら安全なのでしょか?

 

実は、わが国では、カフェインのリスク評価、すなわち安全基準を発表していません。

 

理由として、カフェインの影響が表れる量は、個人差が大きいのと、たとえ毎日摂取したとしても、健康に被害が出るとはいえないと考えられているからです。

 

最近では、エナジードリンクなどカフェインを多く含んだ飲み物が多く出ていて、少し前にエナジードリンクの飲み過ぎで死亡した例もありますので、1日も早くリスク評価をしていただきたいものです。

 

参考までに海外の基準を見てみますと、

 

オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ

カフェインの摂取量について、カフェインの作用のひとつである不安作用(anxiety)をもとに、3 mg/kg 体重/日を指標として設定した。

この量は、子供(5-12 才)では一日約95 mg、成人では一日約 210 mg に相当する。

 

ニュージーランド食品安全庁(NZFSA

健康な成人がカフェインを 400mg/日(体重 70 kg の成人の場合:5.7 mg/kg 体重/日)まで適度に摂取しても、健康への悪影響の可能性はないと公表しています。

 

フィンランド食品安全局(EVIRA

体重 50 kg の若者では、15 mg/日のカフェインでは副作用はみられないが、50 mg/日を

超えると耐性が増加する可能性がある。耐性の増加は、通常の摂取でカフェイン依存症

の兆候を示す。125 mg/日を超えると不安とイライラ感がみられた。

 

英国食品基準庁(FSA)

妊婦がカフェインを摂り過ぎることにより、出生児が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとし、以前は 300 mg を上限とすることが望ましいとしていましたが、新たな

助言においては、妊娠した女性に対して一日当たりのカフェイン摂取量を 200 mg(コーヒーをマグカップで 2 杯程度)、に制限するよう求めています。また、高濃度のカフェインは

自然流産を引き起こす可能性があることを示す証拠がある、としています

 

世界保健機関(WHO

紅茶、ココア、コーラ飲料は、ほぼ同程度のカフェインを含み、コーヒーにはこれらの約 2 倍のカフェインが含まれている。

このため、カフェインの胎児への影響についてはまだ確定していないが、妊婦はコーヒーの摂取量を一日 3~4杯までにすべき、としています。

など、各機関の見解もまちまちですが、

1日あたりのカフェインの摂取量をまとめてみますと、

 

健康な成人:400mg/

子供:45mg85mg/

妊婦:200mg300mg/

 

であれば、問題はなさそうです。

 

でも、妊婦さんや小さなお子さんの場合、極力カフェインはとらない方がいいかもしれません。

 

まとめ

コーヒーには、「クロロゲン酸」というポリフェノールがたっぷり含まれています。

 

この「クロロゲン酸」というポリフェノールには、抗酸化作用をはじめ、抗ガン、抗肥満、脂肪代謝、血糖上昇抑制作用など様々な効果が期待されています。

 

中でも、「クロロゲン酸」を炭水化物と一緒に摂取した場合と、そうでない場合とで比較すると、摂取した場合の方が血糖値が上がらないということが分かっていますので、コーヒー好きな人にとってはうれしい限りです。

 

でも、コーヒーには、カフェインが含まれていますので、飲み過ぎには注意しなければいけません。

 

1日3~4杯くらいでしたら問題なさそうですので、適度に摂取して、血糖値の抑制に役立てたいものです。

 

ただ、私の場合、コーヒーを飲み過ぎると、夜、眠れなくなってしまうのが、悩みの種です。

 

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