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HbA1cだけじゃダメ?食後高血糖に潜む糖尿病性合併症の危険!

   

糖尿病患者の血糖値の状態がどのようになっているか把握する指標は、空腹時血糖値やHbA1cの数値をもとに判断しています。

 

私が通っている病院の先生もHbA1cの値を重要視して、薬の量を増やしたり減らしたりしています。

 

なぜなら、それは、空腹時血糖値やHbA1cの値が正常値に近付けば近付くほど合併症を発症しにくいことが分かっているからです。

 

しかし、残念ながら空腹時血糖値やHbA1Cの値だけでを注意していても、合併症を完全に防ぐことは出来ないそうです。

 

HbA1cの値がそれほど高くない同じ数値の患者でも、合併症が発症する人とそうでない人がいるそうです。

 

なぜ、そのようなことが起こるのでしょうか?

 

その答えの一つに

 

「食後血糖値」

 

の数値の違いが考えられています。

 

この食後血糖値の値が高い人程、合併症を発症するのではないかと考えられているのです。

 

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食後血糖値を計った人はいますか?

食後血糖値とは、食事をしてから1~2時間後の血糖値のことです。

 

病院での検査では、

 

「ブドウ糖負荷試験」

 

という検査で数値を把握します。

 

血糖値は一定ではなく、常に変化をしていますので、例え異常値が出た場合でも、1回の検査だけでは、それが糖尿病によるものかどうか判断しにくい場合があります。

 

そこで、ブドウ糖負荷試験の登場です。

 

ブドウ糖負荷試験は、75gのブドウ糖を水で溶かし、それを飲んだ後の血糖値の経過を確認して、より正しい判断を行えるようにするものです。

 

<ブドウ糖負荷試験の流れ>

空腹時血糖値を計る

   ↓

ブドウ糖75gが入った水を飲む

   ↓

60分後測定(30分後、90分後に測定する場合もある)

   ↓

120分後測定(180分後に測定する場合もある)

   ↓

検査結果の判定

 

となる訳ですが、このような検査を行った方っていらっしゃいますか?

 

既に糖尿病になっている方は、行っているかもしれませんが、健康診断や人間ドッグでも、まずこのような検査をすることは、無いと思います。

 なぜ、ブドウ糖負荷試験試験が一般的でないのか、理由は分かりませんが、とても重要な検査ではないのかと考えています。

なぜなら、空腹時血糖血やHbA1cの値がそれほど高くないのに、ある合併症が発症してしまうことがあるからです。

 

ある合併症とは、

 

動脈硬化

 

です。

 

現在では、動脈硬化の発症や進行について、食後高血糖が悪影響を与えていることが原因の一つと考えられているそうです。

しかし、食後の血糖値の状態を計る機会は少なく、自分の血糖値がどうなっているのか分かる術は、病院で計るしかありません。

ですから、食後高血糖状態になっていたとしても把握できず、隠れ糖尿病となって知らず知らずのうちに動脈硬化が進行してしまうという状態になっているようです。 

 

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食後血糖値が高いと死亡リスクが高まる?

ある調査によりますと、糖尿病になっている人で食後血糖値が高い人は、健康な人に比べて死亡リスクが3.5倍高いということが分かっています。

 

また、別の調査では、空腹時血糖値が低い人と高い人の死亡率は、それ程変わりはないのですが、食後血糖値が高い人と低い人で比較した場合においては、食後血糖値が高い人の方が低い人と比べ死亡率が2倍も高いということが分かりました。

 

この調査結果だけを見ると、たとえ食前の空腹時血糖値が低かったとしても、食後血糖値が高い人は、死亡リスクが高いので特に注意しなければならないことが分かります。 

健康診断では、食後血糖値は、検査してくれませんので、これは一度、病院で検査して貰った方がいいかもしれませんね。

 

まだ糖尿病じゃないのに動脈硬化が進む?

空腹時血糖値は、それほど高くないのに、食後血糖値が高い人は意外と多いそうです。

 

特に糖尿病予備軍の方たちやメタボリックシンドローム(メタボ)の方たちの中には、食後血糖値が高い状態になっている人が多くいると言われています。

 

そして、糖尿病予備軍の方で、空腹時血糖値がそれほど高くないにも関わらず、食後血糖値が高い人は、動脈硬化の進行が早いということが分かっています。

 

ある調査によりますと、まだ糖尿病になっていない、糖尿病予備軍の方たちを集め、一つのグループに糖血糖改善薬を投与し、もう一つのグループにブラセボ(偽物の薬)を投与した結果、食後高血糖改善薬を投与したグループは、ブラセボを投与されたグループと比べ、心臓血管に関する病気の発病が半分程度に抑えられたそうです。

 

食後の血糖値と動脈硬化の関係は、密接に関わっており、例え糖尿病になっていなくても、動脈硬化という合併症を引き起こしてしまいますので、注意しなければなりません。

 

他にもある食後高血糖値の危険

食後高血糖は、動脈硬化を引き起こすだけではありません。

 

老化の原因ともいわれる活性酸素の働きを活発にさせて、血管を炎症させてしまったり、血管壁の働きを低下させてしまったりします。

 

そのの為、脳卒中や心筋梗塞のリスクも高まり、ガンの発生リスクも高めてしまうことになります。

 

また、高齢者の認知機能にも影響を与えてしまうと考えられています。

 

まとめ

食後血糖値は、空腹時血糖値やHbA1cの値と同じように、もしくは、それ以上に重要視しなければならない数値かもしれません。

 

食後高血糖が続く状態は、空腹時の高血糖状態よりも、動脈硬化を発症させるリスクが高く、死亡リスクも高くなってしまいます。

 

今まで、食後血糖値の重要性について認識していませんでしたが、これからは、他の検査項目と同じように食後血糖値の状態も把握しておいた方がいいのは、間違いないかもしれません。

 

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 - HbA1c, 合併症, 検査, 血糖値