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えっ!そうなの?インスリンの分泌が多いと○○になる!

      2016/07/27

血糖値が高血糖状態になりますと、体に良くないということは、もはや常識であると言っても過言ではありません。

 

具体的に何が良くないか?

 

ということは、前回の

 

食後血糖値の数値はどれくらいになると危険なの?

 

の記事でお伝えいたしましたが、血糖値が、

 

180mg/dl以上

 

になると、

 

グルコーススパイク

 

が発生して血管や神経を破壊し始めるということです。

 

グルコーススパイクで血管や神経が慢性的に傷つけられますと、血管に関わる病気はもちろんのこと、網膜症や腎症、神経障害などの合併症を発症させる原因となります。

 

ですから、血糖値は、180mg/dl以上に上げないようにすることが重要であるということです。

 

でも実は、高血糖の悪影響は、これだけに留まりません。

 

体は、血糖値が上昇すると、血糖値を下げるために多くのインスリンを分泌するようになります。

 

このインスリンもまた、量が多く出てしまいますと体に様々な影響を及ぼすことが分かっています。

 

今回は、このインスリンの分泌の陰にどんな危険が潜んでいるかについてお伝えしたいと思います。

 

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インスリンの分泌が多いと危険?

通常、健康な人であれば、血糖値が下がってくるとインスリンの量も減ってくるのですが、糖尿病や予備軍の人の場合、インスリンの効きが悪いが故に、健康な人よりも多く、しかも長い時間、分泌されてしまします。

 

インスリンは血糖値を下げますので、多く分泌されても、

 

別に問題無いんじゃないの?

 

と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、実は結構問題ありなのです。

 

インスリンの効きが悪く、長時間にわたって分泌され続けますと、自ずと血中のインスリンの濃度が濃くなってきますが、このような状態のことを

 

高インスリン血症

 

と呼んでいて、決して正常な状態ではないのです。

 

そして、この高インスリン血症には、主に三つの危険が潜んでいます。

 

それは、どのような危険かと言いますと、

肥満

認知症

ガン

 

です。

 

高インスリン血症による肥満のリスクUP

インスリンは、血糖値を下げる唯一のホルモンなのですが、

 

別名、

 

肥満ホルモン

 

とも呼ばれています。

 

それは、なぜか?

 

インスリンは、血糖を細胞に取り込ませる役割を持っていますが、他にも、

筋肉

肝臓

脂肪

 

に貯蔵するという役割も持っているのです。

 

筋肉へは、ほんの少しだけの量ですが、肝臓へは、そこそこ貯蔵します。

血糖を脂肪に変換して肝臓に貯蔵する、いわゆる脂肪肝の原因がこれにあたります。

 

そして、最後に余った血糖は、脂肪として蓄えられるのです。

 

お腹のぜい肉は、血糖のなれの果てと言っても過言ではありません。

 

インスリンは、血糖値を下げると言いますが、

 

筋肉、肝臓、脂肪へ蓄積される一面も持っているといこうとも忘れてはいけません。

 

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高インスリン血症による認知症のリスクUP

インスリンが多く出ている人はボケる!

 

最近の研究結果では、そのように言われています。

 

インスリンボケ(認知症)というと、一見何も関係ないように思われるかもしれませんが、

 

実は、

 

アルツハイマー型認知症

 

と深い関係があるのです。

 

ボケの原因は、頭の中のゴミがたまって、脳が縮んでしまうのが原因と言われています。

 

そのゴミと言うのが、

 

アミロイドβ(ベータ)

 

というタンパク質です。

 

このアミロイドβは、非常に固まりやすく、神経細胞の中や外で固まるという特徴を持っています。

 

アミロイドβが神経細胞の中で固まってしまいますと、神経は死んでしまい、神経細胞の外で固まると、神経のネットワークを断ち切ってしまう現象が起こります。

ネットワークを切られた神経細胞はやがて死んでしまいますので、最終的に「脳が縮む」という訳なのです。

 

これら一連の現象が、アルツハイマー型認知症と呼ばれています。

 

通常、アミロイドβが発生しますと、分解する酵素も発生して、30分もすれば濃度が下がるようになっています。

 

しかし、アミロイドβ細胞を分解する酵素の一つに、インスリンを分解する酵素と同じものがあるのです。

その為、本来、アミロイドβを分解しなければならない酵素が、インスリンの分解に使われてしまい、アミロイドβが充分に分解されずに残ってしまうという現象が起こってしまうのです。

 

つまり、インスリン多い分だけ、アミロイドβを分解する酵素が足りなくなるという訳です。

 

だから、アミロイドβが分解されずに残れば残る程、神経細胞が死滅して、アルツハイマー型認知症も進んでしまうのです。

 

一般的に高齢者で糖尿病を患っている場合、アルツハイマー型認知症になる確率は2倍になると言われ、インスリンを注射している方に至っては、4倍も確立が上がると言われています。

 

インスリンが多いとボケる!

 

私は、このことを今まで全然知りませんでした。

 

これからは、よりインスリンを出さないよう、血糖値に注意しなくてはいけないですね。

 

高インスリン血症によるガンのリスクUP

日本の死因の第一位は、

 

ガン

 

です。

 

ガンになる原因は、様々ですが、その一つの原因に、

 

高インスリン血症

 

が挙げられています。

 

なぜインスリンが多いとガンにつながるか?と言いますと、

 

インスリンは細胞を増やす!

 

という特徴を持っているからです。

 

ですから、良い細胞を増やす反面、悪い細胞、すなわちガン細胞も増やしてしまうのです。

 

人は、健康な人でも毎日ガン細胞が出来ているそうです。(500個程度)

 

でも、人には免疫力がありますのでガンの増殖が抑えられています。

 

しかし、インスリンが増えてガン細胞も増えてしまい、免疫だけでは抑えきれなくなった時にガンになるという理屈です。

 

インスリンが多いとガンになる!

 

これも、今まで知りませんでした。

 

健康な人が突然ガンになる!

 

ということは、よく聞かれますが、もしかすると、この高インスリン血症が原因であるということも、少なくないのかもしれません。

 

まとめ

高インスリン血症になると、

 

太る! ボケる! ガンになる!

 

これは、最悪です!

 

もちろん、全員がそうなるとは限りませんが、少なくともなる可能性が高くなるということは、間違いなさそうです。

 

私の、父にこの話をしたら、

 

「そういえば、最近物忘れが激しいのは、そのせいなのかもしれない!」

 

と思い当たる節があるようでした。

 

太るは、許せます。

ガンなら向き合えるような気がします。

 

でもボケだけは、ボケだけは・・・

 

一番なりたくない、第一位かもしれません。

 

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 - インスリン, 合併症