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タバコをやめると糖尿病リスクが上がるって本当?

      2016/01/18

「百害あって一利なし」

 

皆さんもご存知の通り、昔からタバコに対して言われている言葉です。

 

しかし、

 

「タバコは体に良くない」

 

「周りに迷惑をかける」

 

「お金の無駄」

 

など、一利も無いとわかっていながらも、なかなかやめられないのが、タバコではないでしょうか。

 

とはいうものの、タバコの値上げや喫煙者への風当たりが、以前よりも増して強くなってきていることもあって、タバコをやめる人も多くなってきているそうです。

 

タバコをやめることは、体にも経済的にも大変良いことですので、是非、実施していただきたいのですが、禁煙する際には、注意しなければならないことがあります。

 

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ちょっと待って!禁煙前の注意点!

昔と比べ、今日では、禁煙ガムや禁煙パッチ、さらには、禁煙外来など、禁煙をサポートするグッズや支援体制は、随分と整ってきたのではないでしょうか?

 

一見大変そうに思える禁煙ですが、禁煙を決意し、行動に移しさえすれば、意外と思えるほど簡単に禁煙は出来てしまいます。

 

しかし、禁煙する前に是非、知っておいて欲しいことがあります。

 

それは、

 

禁煙すると血糖値が悪化する。

 

ということです。

 

これは、今現在、糖尿病になっていない人であっても、血糖値の悪化状況いかんでは、糖尿病を発症するリスクがあるということです。

また、既に糖尿を患っている人は、禁煙で血糖値が悪化することによって、合併症を引き起こす可能性も高くなるというわけです。

 

イギリスの大学でイギリス人約1万人を対象とした調査で判明したことによりますと、喫煙者が禁煙すると、糖尿病になるリスクが低下するどころか、禁煙から3年間は、糖尿病を発症するリスクが14~54%も上がってしまうのだそうです。

 

そして、糖尿病患者が禁煙した場合、1年間はHa1cの値も上昇してしまうという結果も出ているそうです。

 

一方、日本でも同じような調査をしているのですが、調査当時、糖尿病になっていなかった男女6万人を対象に数年間追跡調査したところ、

 

調査期間中に新たに禁煙した人の糖尿病の発症リスクは、非喫煙者より、男性で約1.4倍、女性で約2.8倍も糖尿病になるリスクが高くなった。

 

②調査期間中に新たに禁煙した男性は、体重の大幅な増減の有無に関わらず、糖尿病発生リスクが高かった。

 

③新たに禁煙した男性のうち、タバコを1日25本以上吸っていた人は、非喫煙者(男)に比べ、糖尿病発症リスクが約2倍高い。

 

④禁煙後5年間は、糖尿病発症リスクが非喫煙者と比べ、約1.4倍高い。リスクは、5年以上経過すると低下する。

 

 

ということが分かりました。

 

洋の東西問わず、禁煙をした人は、血糖値が高くなり、糖尿病発症リスクも上がってしまうようです。

 

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どうして禁煙すると血糖値が上がるのか?

今まで、タバコを吸っていた人が禁煙すると、なぜ、血糖値が上がってしまうのでしょうか?

 

現時点で考えられていることとしては、

 

■禁煙による食事取量の増加

■間食や甘いもの、GI値の高い食事を多く摂取

■基礎代謝の低下(ニコチンによる基礎代謝亢進作用が無くなる)

■インスリン抵抗性への影響

■喫煙によって受けた膵臓への悪影響が継続

 

など、幾つかの理由が考えられていますが、まだはっきりと理由はわからないそうです。

 

 

禁煙後の生活習慣が重要

禁煙に成功したからと言って油断は禁物です。

禁煙後5年間は、糖尿病発症のリスクが高まるというリスクがあることを認識しておくことが重要です。

 

タバコをやめると味覚が正常に戻り、「ごはんが美味しくなった」という人は、たくさんいます。

その為、つい食べ過ぎや間食などの影響で肥満になってしまったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

一方で、タバコをやめた後、食事にも気を付けていたにも関わらず、太ってしまうことがあるそうです。

私がそうだったのですが、タバコをやめた後、太りたくないので、食事の量は、現状維持を厳守していましたが、残念ながら太ってしまいました。

 

はっきりとした原因はわかっていませんが、恐らく基礎代謝が落ちことが原因ではないかと考えられています。

ニコチンには、基礎代謝を促進させる作用がある為、タバコをやめてしまうと、ニコチンの影響が途切れてしまうというのが理由だと考えられています。

 

ですから、タバコをやめると太りやすくなりますので、食事制限や運動を取り入れるなどして、血糖値や体重増加を少しでも抑えるようにすることが大切です。

 

また、禁煙後に、体重が増えない人も安心してはいけません。

体重の増減にかかわらず、血糖値は上昇いたしますので、特にタバコの本数が多かったヘビースモーカーの人は充分注意が必要です。

 

禁煙後、少なくとも5年間は定期的に検診を受け、ご自身の健康状態をチェックしておくと良いのではないでしょうか。

 

まとめ     

健康の為にせっかく禁煙をしても、糖尿病になってしまったり、悪化させてしまっては、意味がありません。

 

禁煙をする際には、

 

血糖値が上がること、

糖尿病になりやすいこと

太りやすいこと

 

を認識して取り組まれると良いのではないでしょうか。

 

実は、私が糖尿病と診断されたのは、この禁煙が成功した後でした。

恐らく禁煙後の血糖値の上昇が、最後の一線を超えてしまったのだと思います。

もし、その当時に禁煙と糖尿病の関係について知っていたらと、少し歯がゆい気持ちです。

 

現在、禁煙中もしくは、禁煙を試みようと考えている皆さんは、是非、禁煙と糖尿病の関係を理解して取り組んで頂けたらと思います。

 

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 - 喫煙, 禁煙