糖尿病で中性脂肪が高い人必見!中性脂肪を減らす食事のポイント(後編)
2016/09/08
中性脂肪が多い人は、過剰にエネルギー源を摂取しているケースが大半を占めています。
しかも、急激に上昇する人は、お酒や甘い物の摂り過ぎが原因となっています。
けれども、中性脂肪は、食事や運動などの生活習慣の改善で、簡単に減らすことが出来ますので、基準値を超えている人は、是非、今の習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
今回は、ごはんの食べ過ぎや、甘い物の摂り過ぎ、お酒の飲み過ぎなどそれぞれのタイプに応じた改善方法について考えてみたいと思います。
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ごはん食べ過ぎタイプ
中性脂肪の多い人の食生活には、ごはんをはじめ、食事全体の量が非常に多いタイプの人が見受けられます。
お腹が一杯にならないと、食べた気がしないという人は、このタイプに当てはまります。
このタイプの人は、自分の適正な食事の量を把握して、食べる量を制限することが、中性脂肪を減らす第一歩となります。
自分とって適正なエネルギー量の計算は、標準体重と生活活動強度で算出できます。
〈標準体重の求め方〉
標準体重 = 身長(m)×身長(m)×22
例えば、身長165㎝の人の標準体重は、
1.65×1.65×22 = 59.895㎏
となります。
〈適正エネルギー量の求め方〉
適正エネルギー量kcal = 標準体重(㎏) × 生活活動強度(kcal)
~生活活動強度の目安~
◇やや低い 25kcal
仕事や移動、オフィスや学校など、通勤通学も含め、1日に2時間程度、歩いたり、家事を行ったりする程度。
◇適度 30kcal
活動強度が「やや低い」人が、1日に1時間程度、運動している場合や、立ち仕事の他に荷物の運搬など強い作業を行っている人。
◇高い 35kcal
1日に1時間程度、激しい運動をしている人や、農作業や肉体労働など、体を酷使する仕事を行っている人。
身長165㎝で標準体重が59.895㎏、生活活動強度が「やや弱い」人の適正エネルギー量は、
59,895㎏ × 25kcal = 1497.375kcal
となります。
〈摂取エネルギー1400kcal以下は注意が必要!〉
適正な摂取エネルギーを計算をして、1400kcal以下になってしまった人は、少し注意が必要です。
摂取エネルギーが少なくなってしまうと、必要な栄養素を充分に補給出来なくなりますので、長期間栄養が不足してしまいますと、栄養失調になってしまう可能性があります。
ですから、たとえ計算して適正な摂取エネルギーが1400kcal以下になった場合でも、1400kcalに設定するようにしましょう。
食事の満足度を上げて低カロリー食を継続させる
ごはん食べ過ぎタイプの人が、食事の量を減らすと、どうしても物足りなさを感じてしまいます。
慣れればどうということは無いのですが、体が慣れるまでは、少し工夫が必要です。
よく言われていることですが、食べ過ぎをを防ぐには、よく噛んで、時間をかけて食べることです。
早食いは、脳が、「お腹が一杯だ!」と感じる前に、たくさん食べてしまうので一口一口、味を噛みしめて食べるようにしましょう。
見た目も少し工夫してみましょう
お茶碗も今まで使っていたものよりも、小ぶりのものに変えてみるのはいかがでしょうか。
たとえご飯の量を減らしたとしても、たっぷり入っているように見えますし、それを少しずつ食べるようにすれば、早食いを防げます。
また、食事の際、お箸でつまむ量を今までより少なくして、少しずつ口に運ぶようにするのも有効です。
薄味料理で食べ過ぎを防ぐ
塩辛い物や、味の濃い物は、ごはんが欲しくなります。
ごはんに合う漬物や佃煮、明太子など、お気に入りのごはんのお供があれば、何杯でも食べれてしまいそうです。
これらのごはんのお供は、全く食べてはいけないという訳ではありませんが、瓶やパックごと食卓に置いてあれば、ついついお代わりを誘いごはんを食べ過ぎてしまいます。
初めに食べる分を少しだけ、小分けしておくようにすると食べ過ぎを防ぐことが出来ます。
おかずについても同じことが言えます。
味付けは、極力薄味にして、ごはんが欲しくならないよう料理の際に工夫が必要です。
塩分の代わりに、だしや香辛料などを上手に活用して、塩分摂取量を1日10g以下になることを目指していきましょう。
ただ、今まで濃い味だったにもかかわらず、一気に塩分を少なくすると、さすがに満足度が下がりますので、徐々に塩分を減らしていくようにしましょう。
その方が、効果が出やすいですし長続きします。
塩分を控えると、高血圧の予防にもつながりますので、これからは是非、薄味にチャレンジしてみてください。
薄味に慣れますと、今まで平気で食べていたコンビニのお弁当や、外食、お菓子などがとても濃く感じるようになりますので不思議なものです。
ごはんを食べ過ぎないポイント
■適正なエネルギー摂取量を知る
■腹八分目を心掛ける
■お代わり、大盛り禁止
■小ぶりの茶碗に変える
■一口を小さくする
■お箸を細い物に変える
■よく噛んで食事の時間を長くする
■おかずの味付けは薄味にする
■漬物、佃煮、ふりかけなどご飯のお供を丸ごと食卓に乗せない
■毎食きちんと食べる。(朝食抜きなどはNGです)
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甘い物食べ過ぎタイプ
甘い物を食べ過ぎてしまう人は、食事をおろそかにしてしまう人が多いようです。
お腹が空いてしまうと、次の食事まで我慢できず、どうしてもお菓子を食べて空腹を満たそうとしてしまいます。
お菓子など甘い物を間食をしてしまう人は、まずはしっかりと朝、昼、夜としっかり食事をすることを習慣つけるのが、間食を止める初めの一歩です。
朝は忙しくて食べない、昼も時間が無いので簡単に済ませるなど、食事を軽んじてはいけません。
1日3食を規則正しく食べるように心掛けましょう。
どんなに忙しくても、食事を大切にしている人は、必ず時間を作って食べていることが多いです。
栄養バランスの摂れた食事をきちんと食べる習慣が身につけば、間食は驚くほど少なくなります。
お菓子はごはんの代わりにはならない
お菓子を食べたいから、ごはんを食べない、またはごはんの量を少なくするという人がたまにいます。
ちょっと信じられなかったのですが、朝食がチョコレートという人も実際にいましたので驚きです。
確かに、摂取カロリーで見るとごはんもお菓子も同じ場合があります。
しかし、カロリーが同じでも、栄養素が全く違いますので、お菓子はご飯の代わりにはなりません。
お菓子には、砂糖が多く含まれていますので、吸収されやすく、肝臓で中性脂肪になりやすい特徴があります。
また、血糖値も上がりやすいので、糖尿病の方は、なおさらごはん替わりにお菓子を食べるなどの行為は、危険ですのでやめましょう。
また、果物に含まれる果糖も体内に吸収されやすく、肝臓で中性脂肪になりやすいので、食べ過ぎには注意してください。
1日の適量は、おおよそ80kcal程度です。
甘い物を食べ過ぎないポイント
■朝、昼、晩、3度の食事をしっかり摂る
■飲み物は、ノンシュガーの水、お茶、コーヒーにする
■どうしても甘みが欲しい時は、ノンシュガーの甘味料を利用する
■甘い物、お菓子などを買い置きしない
■甘い物、お菓子など、すぐ手に届くところに置いておかない
■果物など自然の甘みがあるものを少しだけ食べる
■どうしてもお菓子が食べたい時は80kcalまでにする
■洋菓子より和菓子にする
■買うときは小袋タイプのものにする
お酒飲み過ぎタイプ
お酒が好きで飲み過ぎてしまうタイプの人は、食事よりお酒、飲み始めるとついつい飲み過ぎてしまうなど、歯止めが効かない人が多いようです。
アルコールも適量であれば、百薬の長とも呼ばれている通り、体温を上昇させたり、血流を良くしたりして代謝を促す働きもあります。
また、ワインに含まれているポリフェノールもコレストロールの酸化を防いだりする働きが認められていますので、適量を守って飲む分には問題ありません。
問題は適量を超えて飲んでしまうことです。
お酒の適量は、
ビール コップ2杯
日本酒 1合
程度です。
お酒の強い人や好きな人には、物足りない量ですが、これ以上飲み過ぎてしまうと、血液中の中性脂肪がすぐ増えてしまいます。
アルコールも肝臓で中性脂肪になりやすいのです。
お酒を飲み過ぎてしまいますと、ついつい食べ過ぎてしまったり、シメのラーメンなど、過剰にエネルギーを摂取してしまいがちです。
また、夜遅くまで飲食していまうと、翌日に胃もたれや、二日酔いなど体調にも悪影響を及ぼしてしまい、朝食が食べられなくなるなど、生活リズムを崩してしまいます。
中性脂肪の数値が基準値に戻るまでは、禁酒、もしくは最低でも2日は休肝日を作るようにしましょう。
アルコールは代謝機能をマヒさせる
お酒の飲み過ぎは、糖質などをエネルギーとして代謝する機能がマヒしてしまい、、中性脂肪を増やしてしまう原因になるそうです。
痩せているのに中性脂肪が高いという人は、お酒の飲み過ぎが原因の場合が多いようです。
今までお酒を適量を超えて飲み続けていた人が、禁酒や節酒をすると中性脂肪は簡単に減らせますので、是非飲む量を減らしてみてください。
私は1か月間、全くお酒を絶ったことがあるのですが、自分でも驚く程、中性脂肪をはじめ、全ての数値が改善されました。
飲み過ぎは、それだけ体に負担をかけているので、お酒は、ほどほどにしておくのが一番です。
お酒を飲み過ぎないポイント
■飲む量と時間を決める
■週に最低でも2日は休肝日を作る
■買い置きをせず、今日飲む分だけ買う
■アルコール度数の高いお酒を薄めて飲む
■おいしいお酒を少しだけ飲む
■色々なお酒をチャンポンにしない
■付き合いは2回に1回は断る
■自分のペースで飲む
■水やお茶などチェーサーと一緒に飲む
まとめ
中性脂肪を増やしてしまう元凶は、ごはんや、甘い物、それからお酒とどれも魅力的な物ばかりです。
ついつい、食べ過ぎてしまったり、飲み過ぎてしまい、結果的に中性脂肪が上昇し、いつまでたっても数値が良くならない、なんてことが往々にして起こります。
中性脂肪が基準値の150㎎/dlを超えてしまったら、残念ですが、良いきっかけでもあります。
今までの、生活習慣を改め、血液を正常な状態に戻すよう全力を尽くす位の考え方にスパッと切り替えるようにしましょう。
血液の値が気になる、サラサラ習慣をつけたい方は、サプリメントを活用してみるのも一つの方法です。
モタモタしていると、あっという間に、300㎎/dl、500㎎/dl、1000㎎/dlになってしまいますよ。
手を打つのは、早ければ早い程、良いのですから。
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