血糖値が上がりにくい「ごはん」の食べ方があるって本当?
2015/11/03
皆さんは、白いご飯(白米)は好きですか?
私は大好きです。
白いご飯は、唯一、毎日食べ続けても飽きない食材と言っても過言ではありません。
特に、炊きたてごはんに、納豆、佃煮、のり、明太子なんて最高に美味しいですよね!
このような、おいしい、ごはんのお供があれば、何杯でもおかわり出来ちゃいます。
そんな様々な、おかずと相性の良いごはんですが、糖尿病患者には大敵と言われ、お医者さんからも摂取を制限される代表的な食べ物なのです。
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どうして白米は糖尿病患者に良くないの?
白米を食べると体に悪影響を及ぼすことが2つあると言われています。
血糖値が急上昇!
まず1つ目が、
白いご飯を食べると「血糖値が急上昇」してしまうことです。
食事をすると、血液中に分解された糖が流れ込みますが、白いご飯は、ほとんどがデンプンで出来ている関係で、他の食べ物と比べ、消化・吸収するスピードがもの凄く早いそうです。
体内では、その糖をエネルギーとして消費するのですが、エネルギーに変えるスピードより、血液中に流れ込む糖の量が多くなってしまうと、糖の処理が追いつかず、血液中に処理されない糖がグルグルと駆け巡ってしまう状態になってしまいます。
血液中の糖の量が急激に多くなるということは・・・
すなわち「血糖値が急上昇」してしまうということなのです。
ですから、「血糖値が急上昇」してしまう「ごはん」は、血糖値のコントロールが必要な糖尿病患者にとって、「大敵」と言われてしまうのです。
「血糖値が急上昇」すると、糖を下げる為のインシュリンが、普段より多く必要になり、製造元である膵臓の負担が大きくなってしまいます。
膵臓が十分に働いてくれているうちは、良いのですが、働き過ぎるとやがて機能が衰えてしまい、インスリンの出が悪くなったり、出る速度が遅くなったりして、最終的には全く出なくなってしまいます。インシュリンが出なくなると、糖を体内へ取り込むことが出来なくなってしまうのです。
糖はエネルギー源として大事な栄養素であることは間違いないのですが、血液中に過剰に存在していると様々な悪影響をもたらしてしまいます。
そこで体は、「糖」が血液中に長く留まらないよう、血液中の余った「糖」を「体脂肪」に変換してしまうのです。
これが「内臓脂肪」と呼ばれ、メタボや肥満になる原因です。血糖値をなるべく上げないことは、健康を維持する上で非常に大切なことだと言えるでしょう。
ビタミン&ミネラル不足に注意!
2つ目は
白米を食べると、実は、身体に必要な「ビタミン」や「ミネラル」といった大事な栄養素を大量に消費してしまうことです。
とても美味しい白米ですが、残念なことに白米は、主にデンプンから出来ていて、「ビタミン」や「ミネラル」などの栄養素がほとんどありません。
したがって、白米だけを食べると、糖を消化吸収する時に必要になる、「ビタミン」や「ミネラル」などの栄養素を体内から調達して消費しなければならないのです。
すると、本来、他のところで必要だった栄養素を、糖の吸収消化のためだけに消費してしまうことになるので、体内のビタミン、ミネラルバランスが崩れてしまう訳です。
ビタミン、ミネラルが不足してしまいますと、身体に必要な栄養が行き渡りませんので、結果的に身体に様々な悪影響を及ぼすことになってしまうのです。
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それでも「ごはん」が食べたい!
白米の身体に及ぼす悪影響を知ったら、「ごはん」を食べたく無くなりましたか?
それとも、それでも「ごはん」を食べたいと思いましたか?
それでも「ごはん」を食べたいという人の為に、血糖値を急激に上昇させず、「ビタミン」、「ミネラル」などの栄養素を不足させない良い方法が無いか考えてみたいと思います。
血糖値を急激に上げない「ごはん」
血糖値を急激に上げない「ごはん」ってあると思いますか?
実は・・・
あるんです。
その「ごはんとは」・・・
冷めた「ごはん」つまり「冷やごはん」のことです。
なんと、温かいごはんを、冷ましてから食べるだけで、血糖値の上昇を抑えてくれるらしいのです。
どういう理屈かといいますと、
ごはんのほとんどが、デンプンで出来ていますが、このデンプンが冷めることで
「レジスタントスターチ(難消化性デンプン)」
というものに変化するそうなのです。
「レジスタント」=「消化されない」
「スターチ」=「デンプン」
という意味らしいです。
この「レジスタントスターチ」は、デンプンではあるのですが、エネルギーになりにくく、腸の環境を整える作用や、生活習慣病を予防する効果があるとされています。
なんと、食物繊維の一種でもある、ユニークな成分なんだそうです。
また、普通のデンプンは小腸で消化吸収されますが、この「レジスタントスターチ」は小腸では消化されずに、大腸まで運ばれて発酵された後に、初めて体内に吸収される性質を持ったデンプンということです。
つまり、普通のデンプンですと、小腸で分解された後に、血液に取り込まれますので、すぐに血糖値を上げてしまいますが、「レジスタントスターチ」の場合は大腸まで消化されませんので、その分、食後の血糖値が、上がりくいということらしいのです。
すばらしい!
「レジスタントスターチ」 様様です。
ごはんを冷ますだけだなんて!
これなら誰でも簡単に出来ますし、続けることも簡単ですね。
ただし実践するにあたり注意点があります。
1、ごはんを温め直さないこと
「レジスタントスターチ」は温めると効果が無くなってしまう性質があります。
冷ご飯やおにぎり、お弁当は温め直さずそのまま頂きましょう。
2、冷ますときは急速に冷まさないこと
早く冷ましたいからといって、冷凍庫や冷蔵庫で冷やしてはいけません。
急いで冷ましてしまうと「レジスタントスターチ」になりにくいそうです。
自然に冷ますことが、最良の方法だということを覚えておきましょう。
「ごはん」を食べて栄養不足にならないために!
大切なのは「ごはん」との組み合わせによる栄養バランスです。
あたりまえですが、毎回の食事で「ごはん」だけしか食べない人は、まずいないと思います。
きっと様々なおかずと一緒に「ごはん」を食べることでしょう。
肉や魚介類、野菜、乳製品など、ビタミンやミネラルが豊富な食材と一緒に食べれば、栄養不足になることはありません。バランスの良い食事は身体にとって何より大切だということは、皆さんもご存知のことと思います。
注意しなければいけないのが、「おにぎり」だけ、とか「ふりかけごはん」だけ、「お茶漬けだけ」と言ったほぼ「ごはん」だけのケースです。
朝の忙しい時や、小腹が空いた時についつい食してしまうメニューです。
これですと、ほぼ「ごはん」だけの状態になっていますので、体内の栄養素を消費してしまいますので、なるべくもう一品か二品付け加えるようにしましょう。
どうしても付け加えられない時はサプリメントを有効活用するのも一つの方法だと思います。
まとめ
「ごはん」は、どんなおかずにも合うとても素晴らしい食材です。
しかし、ほとんどがデンプン、つまり糖質で出来ていますので、他の栄養素と一緒に食べないと、体に必要な栄養が不足したり、血糖値を急激に上昇させてしまう、ちょっと危険な食材でもあるのです。
世間では「ごはん」を食べない、もしくは減らすダイエット方法がありますが、これは血糖値を上昇させないということに着目しているに他なりません。
一方、「ごはん」を冷ますことで、消化吸収を遅らせ、血糖値の上昇を緩やかにする食べ方も認知されるようになってきました。「ごはん」の食べ方次第で身体への負担も減らせるのであれば、積極的に取り入れたいものです。
毎回、冷ご飯ですと、さすがに辛い部分も出てくると思いますので、ご自身のコンディションに合わせてバランスよく「温」と「冷」を決めていくと良いのではないでしょうか。
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