糖尿病患者はお寿司を食べてはいけない?
2017/03/04
前回、回転寿司屋さんに行って、結構お寿司を食べたにも関わらず、それ程血糖値が上がらなかったので喜んでいたのですが、頭の片隅では、
それって、もしかして、たまたまなんじゃないのか?
という疑念が払拭できませんでしたので、改めてもう一度、確かめてみることにしました。(関連記事:かっぱ寿司の味が変わった?ニューかっぱ寿司を食べに行ってみた!)
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かっぱ寿司で血糖値測定!パートⅡ
今回も、前回と同じく近所のかっぱ寿司に行くことにします。
やはり、同じ条件の方が、比較しやすいですからね。
夕食には、少し早い17時頃入店でしたので結構空いています。
この空きっぷり、気持ちがいいです!
お店には良くないことかもしれませんが、ここは、待たずにすぐ座れるから好きです。
ちなみに前回は、10皿食べた後の血糖値は、
1時間後血糖値:126mg/dl
2時間後血糖値:153mg/dl
3時間後血糖値:141mg/dl
という結果でした。
さて、今回は、どういう結果になるでしょうか?
<今回食べたもの>
いか軟骨(1皿目)
まぐろ
寒ぶり
つぶ貝
豪快いか天
帆立焦がし醤油焙り
煮穴子
あおさの味噌汁
とろサーモン
あんきもポン酢
たたき軍艦(はまち)
まぐたく軍艦
ししゃもっこ
えび天巻
いか軟骨(2皿目)
今回は前回より4皿(8巻)多い、
14皿 + あおさのお味噌汁一杯
も食べていまいました。
とても美味しく頂きましたが、ひとこと言わせてもらうと、前回よりもシャリの握りが硬くなっている気がしました。
寿司を口に入れた時にパラパラ~っとシャリがほぐれて、ネタと合わさる感じがありませんでした。
まっ、そんなことはさておき、肝心の測定結果に移りたいと思います。
今回は、前回より多く食べましたが、どういう結果になったでしょうか?
<測定結果>
空腹時血糖値:77mg/dl
1時間後血糖値:136mg/dl
2時間後血糖値:140mg/dl
3時間後血糖値:149mg/dl
おぉぉぉぉぉ~!
なんと、またしても血糖値がそれ程上がっていません。
前回に続き今回も上がってないとなると、これはもはや、
「自分、お寿司食べてもOKじゃん!」
ってことでしょうか?
いやぁ~、この結果は、かなり嬉しいですね。
ちなみに、この時の薬の服用状況はどうなっていたかと言いますと、
<薬の服用>
食後のメトホルミン → 飲み忘れ
飲み忘れたメトホルミンを寿司を食べた1時間後の血糖測定の後に服用。
食後のべスタチン → 飲み忘れ
飲み忘れたべスタチンを夕寿司を食べた2時間後の血糖測定の後に服用
・・・・・・
薬飲み忘れ過ぎです。
でも、ということはですよ、薬を飲んでいないにも関わらず、食後1時間後の血糖値が、
136mg/dl
ということは、
インスリンがちゃんと出ている
インスリンがちゃんと効いている
お寿司の血糖値上昇スピードが遅い
これらのどれか、もしくは、全部に該当しているということです。
薬を飲んでいなくて、米を食べてこの数値。
なかなか頑張っているではありませんか。
あっ、でも喜ぶのは、まだ早いかもしれません。
ちょっと気になるのが、2時間後(140mg/dl)、3時間後(149mg/dl)と少しずつ上がっていることです。
これは、前回お寿司を食べた時とは、違います。
前回は、ちゃんと3時間後には、血糖値が下がっていますからね。(※本当は、2時間後に140mg/dl以下になってなくてはダメなんですけどね。)
<前回結果>
1時間後血糖値:126mg/dl
2時間後血糖値:153mg/dl
3時間後血糖値:141mg/dl
でもこれは、前回と比べお寿司を食べた量が違うからなのかもしれません。
いずれにせよ、前回、今回と米をたくさん食べて、血糖値が200mg/dlですとか300mg/dlといった爆上げ状態にはなりませんでしたので、もしかすると本当にお寿司は、血糖値を上げにくいのかもしれません。
酢飯と普通の白米と比較すると血糖値はどれだけ違う?
私の場合、白米を食べると血糖値は、爆上げしてしまいます。
<白米230g食べた場合の血糖値>
1時間後血糖値:269mg/dl
2時間後血糖値:255 mg/dl
急激に上昇して、なかなか下がりにくいという特徴があります。
一方、今回食べたお寿司のシャリの量はと言いますと、
<酢飯の量>
一巻:およそ18~20g(間を取って19gとする)
28巻 × 19g = 532g
結構ガッツリ食べてしまってますね。
白米230gに対し、酢飯532gですから、酢飯は、白米の2.3倍も食べています。
にも関わらず血糖値は、
<1時間後>
白米269mg/dl
酢飯136mg/dl ⇒ 酢飯は、白米の50%の血糖値
<2時間後>
白米255mg/dl
酢飯140mg/dl ⇒ 酢飯は、白米の54%の血糖値
酢飯は、ネタと一緒に食べてるとは言え、白米の倍以上食べても、血糖値は約半分ということになります。
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もしかして酢飯は血糖値が上がりにくいのか?
これだけ、酢飯を食べても血糖値が上がらないのは、酢飯に何か秘密があるのかもしれません。
一般的な酢飯の材料と言えば、
・白米
・お酢
・砂糖
・塩
です。
この中で、血糖値を上げる材料は、白米と砂糖の2つ。
となると、血糖値に何らかの良い影響を及ぼしているのは、
お酢と塩
ということになります。
では、まずあまり関係なさそうなお塩から見てみたいと思います。
<塩と血糖値の関係>
塩は、血圧は上げるものの、血糖値を下げるという話は今のところなさそうです。
そりゃそうですよね。
次は、体に良さそうな、お酢を見てみましょう。
<酢と血糖値の関係>
酢って血糖値になんか関係しているのか?
って、調べてみたら、なんと、なんと、
血糖値抑制作用
があることがわかりました。
そんなの当り前!
とっくの昔に知ってた!
と、おっしゃる方も多いかもしれませんが、酢と無縁の生活を送っている私にとっては、
意外な事実を発見した感じです。(寿司は、食べてますけどね。)
なる程、だからお寿司は、血糖値が上がらないんですね。
納得です。
では、
お酢の何が血糖値にいいのか見てみたいと思います。
これは凄い!血糖値を下げる酢の力!
酢について色々調べてみると、あるわ、あるわ、血糖値を抑える力!
ちょっと目についたものだけでも4つもあります。
<糖の吸収スピードが遅くなる その1>
酢に含まれている酢酸の影響で、胃から腸へと移動するスピードが遅くなります。
吸収スピードが遅くなるので血糖値上昇を抑制!
<糖の吸収スピードが遅くなる その2>
酢には、腸でブドウ糖に分解する酵素(2糖類分解酵素)の働きを抑える力があります。
これは、糖尿病薬、α-グルコシダーゼ阻害薬と同じような働きで血糖値の上昇を抑えるの
です。
<インスリンの抵抗性が低くなる>
酢が筋肉細胞の酵素に影響を与え、ブドウ糖の分解を抑えると同時に、血液から筋肉細胞に取り込むブドウ糖の量を多くさせます。
つまり、血液中の糖が筋肉に取り込まれ易くなって、血糖値が上がりくくなるという訳です。
<糖新生の抑制>
酢は、肝臓にも作用し血液へブドウ糖を放出する糖新生を抑制する働きがあります。
これは、ヒグアナイド系糖尿病薬でおなじみのメトホルミンと同じ働きで血糖値の上昇を抑えます。
なるほど、こうしてみると、お酢ってまるで糖尿病薬のようですね。
今まで、酢の物や酢を使った料理は敬遠してきましたが、これは考え方を改めたほうが良いかもしれません。
糖尿病患者は、お寿司を食べてはいけない?
お寿司を色々、調べて見ると、
酢は、血糖値を上げにくくする。
お寿司は、酢がたっぷり入った酢飯を使っている。
寿司ネタは、魚介類を中心に低糖質のものが多い。
など、血糖値の上昇が抑えられる要因があります。
それとは逆に、お寿司は白米と酢飯の砂糖が、血糖値を上昇させる要因となっていますが、実際に血糖値を測ってみても、血糖値は思いの外急上昇することはなかった。
ということは・・・・
ということはですよ、
これは、もしかして、糖尿病患者であっても、
お寿司はOK
なのではなかろうか?
もちろん、病気の進行度合いによっては、NGの人もいるとは思いますが、
逆にそれ程重篤化していない糖尿病患者であれば、
食べても問題ない!
という人も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
ですから今まで、
米だから食べない!
と、お寿司を食べたくても敬遠していた方も、一度、自分が食べても良いか否か確認してみたほうがいいかもしれません。
自分で血糖値をはかるのであれば、自己血糖測定器がオススメです!
(参考:自己血糖測定器を買って思ったこと!、血糖自己測定器ACCU CHECK Performaを買ってみた!)
まとめ
前回と合わせて2回ほどお寿司を食べた後の血糖値について調べてみました。
結論として2回とも正常値を超えてしまったものの、白米のように急激に高血糖になることはなく、まだ許せる範囲の結果でしたので、私個人的には、糖尿病患者であってもお寿司は食べても、
全然OK!
にしたいと思います。
が、やはり食べてはいけない人もいらっしゃると思いますので、
糖尿病患者でも、お寿司を食べても良い人もいる!
ということを結論にしたいと思います。
いずれにせよ、お酢の血糖値抑制パワーは、かなり期待できそうですので、
「マイお酢ボトル」
を持つことも検討したいと思います。(でもちょっと、におうかな?)
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