予防歯科って何?その効果は?
2016/04/10
日本で80歳の人の歯って、どれ位、残っているかご存知ですか?
平均 6.8本
なんだそうです。
親知らずを入れて全部で32本ある歯が、6.8本しか残らないなんてちょっとショックですね。
一方、スウェーデンでは、80歳の平均残存歯数は、20本あるそうです。
日本は、厚生労働省と日本歯科医師会によって80歳になっても自分の歯を20本残そうとする「8020運動」が推進されていますが、目標値には、まだほど遠いですね。
日本とスウェーデンとの違いは一体、何なんでしょうか?
それは、
「予防歯科」
という考え方が浸透しているか、いないかの違いなのではないでしょうか。
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予防歯科ってなに?
予防歯科についてご存知の方は、いらっしゃいますか?
もし、ご存知でしたら素晴らしいです。
日本では、まだ、20%位の人しか予防歯科の意味どころか、言葉さえ知らないそうです。
私は、当然、・・・
知りませんでした。(ついこの間まで)
予防歯科とは、
「虫歯や歯周病を未然に防いで、歯や口を健康に保つこと」
です。
つまり、虫歯や歯周病になってから対処するのではなく、虫歯や歯周病にならないように、日頃から、歯の手入れをきちんと行い、定期的に歯医者さんに診てもらうということです。
スウェーデンでは、この予防歯科を国が積極的に推進して、なんと国民の95%が歯科のメンテナンスを受けているんだそうです。
だから80歳になっても歯が20本も残っているんですね。
予防歯科を行うには、まず何をしたらいいの?
予防歯科を始めるには、一体何をしたらいいのでしょう。
それは、まず、歯医者さんに行くことです。
そして、歯科医や歯科衛生士に、歯の健康状態をチェックしてもらうのです。
・今、歯や歯茎の状態がどうなっているのか?
・何をしなければならないのか?
・何をする必要が無いのか?
など、患者さん個人の状態に応じたアドバイスを受けるのです。
時には、歯垢や歯石の除去、フッ素塗布などをするケースもあるでしょうし、場合によっては、既に虫歯や歯周病が進行しているケースもありますので、即治療ということもあります。
もちろん、「何も問題が無い!」と言う人もいるはずです。
いずれにせよ、今の現状を把握しておかなければ、何をすべきか分かりません。
予防歯科の初めの一歩は、何はともあれ
「歯医者さんに行く」
です。
予防歯科の進め方とは?
予防歯科では、2つの取り組みが必要です。
「プロケア」と「セルフケア」
です。
プロケアとは
歯科医や歯科衛生士などの専門家に、歯磨き指導や、虫歯や歯周病の予防処置をしてもらうことです。
どんなに丁寧に磨いても、歯垢は残ってしまいます。
最近では、「PMTC」(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)という、歯の専門的なクリーニングを行っている歯科医院も多くなっています。
歯周ポケットや歯の隙間に入り込んだ歯垢、そして歯石などは、なかなか自分では落とすことが出来ません。
そんな時は、やはり専門家に頼るのが一番です。
私も何度か、歯をきれいにしてもらったことがありますが、自分でやるのと歯医者さんにやってもらうのとでは、仕上がりに雲泥の差があります。
ちなみに、なじみの歯科医を見つけて、定期的に診てもらえば、ちょっとした変化でも気づいてもらいやすくなりますのでおススメです。
セルフケアとは
歯の専門家に指導してもらったことを、自分で実施する歯のケアのことです。
歯科医や歯科衛生士から、個人、個人に適したアドバイスを受けるのですが、ちゃんと実施することが重要です。
個人差はありますが、丁寧に歯のケアに取り組むと、大体、20分くらいは、普通にかかります。
ですので、朝、時間が無い時や、夜遅くなったりすると、ついつい、おろそかになってしまいます。
でも、予防歯科においては、プロケアと同様にセルフケアも欠かすことのできない大切なケアですので、出来るだけ実施するようにしましょう。
最低でも夜寝る前だけは、忘れずに歯を磨くようにしましょう。
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歯医者さんへ定期的な検診がポイント
プロケアにセルフケア、これら2つのケアは、歯医者さんで定期的に健診を行い、状況確認をしていくことが大切です。
少なくとも年1回~2回、出来れば3~4ヶ月に一回は歯医者さんにいって、チェックしてもらうと安心です。
歯医者さんをもっと有効活用して虫歯ゼロ、歯周病無しを目指したいものです。
歯ブラシ+セルフケアアイテムで歯垢除去率UP!
毎日、行うセルフケア。
でもブラッシングだけでは、歯垢を効率よく除去することが出来ません。
通常の歯ブラシに加えて、セルフケアを助けるアイテムを使って効率よく歯垢を除去し、虫歯や歯周病を予防しましょう。
デンタルフロス
歯と歯の間についた歯垢を取る為に使用します。
歯茎を傷つけないよう、数回前後左右に動かして、歯垢を取り除きます。
(歯と歯の間の歯垢を約80%除去することができます)
歯間ブラシ
歯の隙間が広いところに使用します。
隙間の大きさに合わせてブラシ選びましょう。
ブラシを歯の間に通した時に、ブラシが歯茎を適度に押す感じのものが良いでしょう。
ゆっくりと歯の間に入れ、ゆっくりと5回程度前後に動かします。
歯茎を傷つけないように、無理に入れたり、力強くこするのはやめましょう。
電動歯ブラシ
歯ブラシ自体が振動して効率よく歯垢が落とせます。
電動歯ブラシの中でも音波ブラシや、超音波ブラシなど回転数や振動数が非常に多い電動歯ブラシも存在します。中には一秒間に160万回も振動するブラシもあるようです。
使用方法や効果はそれぞれ異なりますので、価格と機能を考えてご自身にピッタリな電動歯ブラシを探してみてください。
部分磨き用歯ブラシ
ブラシの毛の束が小さく、磨きにくい部分の歯垢をピンポイントで取り除くための便利な歯ブラシです。ワンタントブラシとも呼ばれています。
通常の歯ブラシは、ブラシが3列になっていますが、部分磨き用歯ブラシは、用途に合わせた形になっていて、ヘッドが小さく、先の尖った三角形の形になってたいり、丸くなっていたりしています。
細かい部分を磨くのに適していますので、歯並びが悪い部分や八重歯など通常のブラシでは磨き残しが発生しやすい部分の歯垢を除去するのに便利です。
マウスウォッシュ
適量を口に含んですすぐことで、口の中をきれいにします。
殺菌作用がある成分が含まれているものは、虫歯や歯周病、口臭予防の効果が期待できます。
海外などでは、フッ素成分が含まれているマウスウォッシュもあり、「これ一本で医者いらず」などと言われているものもあります。
タイ・カンボジアなどで売られている紫色をした「リステリンNo6」が有名です。
歯垢染色液
歯垢がちゃんと落とせているかって普通ではわかりません。
でも、歯垢染色液を口に含んだり、塗布すると歯垢が赤く染まりますので、歯垢がちゃんと落としきれているか、目でチェックが出来ます。
赤く染まった部分を再度磨いて、染まった部分がきれいに落ちれば、歯垢も落ちている証拠です。
どこに磨き残しが多いか、自分の癖をチェックすることが可能ですので、ブラッシング技術の向上に役立ちます。
まとめ
予防歯科は、プロケアとセルフケアの両方を実践していくことが重要です。
予防歯科の効果は、スウェーデンで実証されていますので、やらない手はありません。
失ってしまったら二度と戻らない自分の歯。
いつまでも、健康的な生活を送るためにも、日々の生活に「予防歯科」を取り入れてみては、いかがでしょうか。
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